映画

『ファルスタッフ』

3連休最終日、名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマへ向かった。お目当てはMETライブ・ビューイング、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で演じられたオペラを撮影し、世界中のスクリーンに配信するというスクリーンで観るオペラ。一昨年の『エンチャン…

『ジュリアス・シーザー』

この前の日曜日、名古屋駅近くのミッドランドスクエアシネマへと向かった。今にも泣き出しそうな曇り空とは裏腹に、足取りは軽く(!)心はワクワク。この日のお目当てはG.F.ヘンデルのオペラ『ジュリアス・シーザー(エジプトのジューリオ・チェーザレ)』…

『エンチャンテッド・アイランド魔法の島』

土曜の夕方、大阪難波のなんばパークスシネマに足を運んだ。お目当ては『エンチャンテッド・アイランド魔法の島』、ニューヨークのMETことメトロポリタン歌劇場の舞台映像を映画館で上映する「ライブビューイング」だ。この作品を知ったのは先日『ブリューゲ…

『ブリューゲルの動く絵』

「帰ってイイ?」「ど、どうぞ・・・・」6時前に事務所を出るのは久しぶりだ。地下鉄中央線を九条駅で降りて駆けつけた九条シネ・ヌーヴォ、客席数70の小さな映画館だ。先日訪れたワッハ上方で、チラシを何枚かもらってきたのだけれど、寄席や演芸に混じって映画…

『12モンキーズ』

死のウィルスによって全人類の99パーセントが死滅した近未来。生き残ったわずかの人間たちはウィルスの難を逃れ、地下都市での生活を余儀なくされていた。そんな未来から現代のアメリカに送られてきた男、ジェームズ・コール(ブルース・ウィリス)。彼の使…

『ナイト・オン・ザ・プラネット』

プライベート・ジェットでロサンゼルスの空港に下り立ったヴィクトリア。ビバリーヒルズまでの帰路に乗ったタクシーを運転するのは、娘ほど年の離れたコーキー。いつかは兄のように車の整備工となる事を夢見ている・・・。ニューヨーク午後10時過ぎ。ブルックリ…

『96時間』

妻と別れ、一人孤独に暮すブライアン(リーアム・ニーソン)。現役を引退した今は警備員の仕事で生計を立てている。彼の唯一の生きがいは、離れて暮す娘キム(マギー・グレイス)の成長を遠くから見守ることだった。そのキムが、旅先のパリで何者かに誘拐さ…

『パリより愛をこめて』

ジェームズ・リース(ジョナサン・リース=マイヤーズ)は駐パリ米大使の補佐官。チェスの名手でもあり、中国語はケンブリッジの2級の実力というエリート大使館員だ。しかし彼はCIAのエージェントでもある。エージェントとは言っても盗聴器の設置や車のナン…

『プリンス・オブ・ペルシャ』

2010年のアメリカ映画『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』を観た。映画の舞台は大昔のペルシャ。シャラマン王には三人の王子がいた。二人は実の息子だが、第三王子のダスタン(ジェイク・ギレンホール)は王家の血を引かぬ養子だった。三人の王子は遠征の…

『ボルケーノ in ポンペイ』

西暦79年、ヴェスヴィオ火山の噴火により一日にして滅びた都市ポンペイ。その数年前に起こった大地震の傷跡から立ち直り、ポンペイは再び繁栄を極めていた。ローマ帝国騎馬隊の戦士だったマルクスとその恋人ヴァシリア。結婚を間近に控えたある日、ヴァシリ…

『センター・オブ・ジ・アース』

2008年7月公開のアメリカ映画。『ハムナプトラ』のブレンダン・フレイザー演ずる地質学者トレバー・アンダーソン教授は、アイスランドでの調査中に洞窟に閉じ込められてしまう。同行した甥のショーン(ジョシュ・ハッチャーソン)、山岳ガイドのハンナ(ア…

『グラン・トリノ』

クリント・イーストウッド監督・主演、2008年のアメリカ映画。ポーランド系アメリカ人のコワルスキー(クリント・イーストウッド)はいわゆる頑固ジジイだ。妻には先立たれ、独立した2人の息子からも「今も'50年代だと思ってる」と敬遠されている。庭を丁寧…

『フランシスコの2人の息子』

2005年のブラジル映画。1960年代のブラジルの片田舎。貧しい小作農のフランシスコは7人の子沢山。農作業のかたわら、ラジオで聴く音楽が唯一の楽しみ。ある日、フランシスコは収穫の殆どと引き替えにアコーディオンとギターを二人の息子に買い与える。兄弟は…

『ミッション』

18世紀半ばの南米、現在のアルゼンチンとパラグアイとの国境付近のジャングル。そびえ立つ断崖絶壁を登ったその先にグァラニー族の村がある。イエズス会のガブリエル神父(ジェレミー・アイアンズ)は単身絶壁を登り、布教のため単身この村を訪れる。弓矢を…

『木靴の樹』

19世紀末、イタリア北部のロンバルディア地方の小作農民の日常が描かれた『木靴の樹』を観た。エルマンノ・オルミ監督、1978年の作品。この映画の舞台は4軒の農家が暮す農場。種まき、収穫、とうもろこしの葉をとって、水車で粉にする。馬小屋では馬の出産が…

『チャイナ・シンドローム』

1979年公開のアメリカ映画。タイトルの『チャイナ・シンドローム』とは、もしアメリカの原子力発電所で炉心の溶解が起こったら、高温になった核燃料が炉を溶かして流れ出し、地球を貫いて反対側の中国まで達するという意味。この映画が公開された数日後にス…

『ワイルドバンチ』

国家がまだ若く、良く言えば自由、悪く言えば信じられないくらい無法だった時代のアメリカ大陸。パイク(ウィリアム・ホールデン)は賞金首のおたずねね者。賞金総額4500ドルの強盗団ワイルドバンチのリーダーだ。そんなパイクを追いかける賞金稼ぎ達は強盗…

『戦場のピアニスト』

第二次大戦中、ナチスドイツに占領されたポーランドでの実際にあった話。主人公のシュピルマン(エイドリアン・ブロディ)はユダヤ人ピアニスト。ラジオ局での演奏中に受けた爆撃を境に、彼の人生は変わった。財産没収、ゲットーへの強制移住、強制労働、そ…

『チャイナタウン』

1930年代のロサンゼルスが舞台。私立探偵のジェイク(ジャック・ニコルソン)が、モーレイ夫人と名乗る女から夫の素行調査を依頼されるところからドラマは始まる。経験豊富なジェイクは難なくモーレイ氏の浮気現場を写真に収め、一軒落着と思われたのだが、…

『アラバマ物語』

オープニングの映像がとても美しく、思わず引き込まれた。子供の手が木箱のふたを開ける。宝箱なのだろう、中には古いコインやビー玉にクレヨン、木彫りの人形や止まった懐中時計が見える。子供の手がクレヨンを取り出し、ノートの紙に鳥の絵を描く。クレヨ…

『ドゥ・ザ・ライト・シング』

スパイク・リー監督1989年の作品。多くの人種が入り交じり暮らすブルックリンの下町。主人公の黒人青年ムーキー(スパイク・リー)は仕事が長続きせず、妹からもプエリトリカンの彼女からも悪態をつかれる毎日。彼が今、配達員をしているピザショップの主人サ…

『俺たちに明日はない』

「ちょいと、それママの車よ!」車を盗もうとするクライド(ウォーレン・ビーティー)に2階の窓からボニー(フェイ・ダナウェイ)が声をかけるところからこの映画は始まる。甘いマスクのクライドは強盗をして刑務所にいたと語る、しかしボニーはそれを嘘だと…

『マルタの鷹』

タイトルの「マルタの鷹」とは16世紀にマルタ島を譲り受けた騎士セント・ジョンがスペイン王に贈った宝石をちりばめた黄金の鷹の像のこと。この鷹の像を探す男達と女の物語。主役の私立探偵スペードを演じるのはMr.ハードボイルド、ハンフリー・ボガート、『…

『80日間世界一周』

『月世界旅行』、『海底二万マイル』、『十五少年漂流記』、などを残したSFの父ことジュール・ヴェルヌによる1872年の小説を、1956年に映画化した作品。監督はマイケル・アンダーソン、主役のフォッグをデヴィッド・ニーヴン、召使のパスパルトゥーをカンテ…

『スパルタカス』

時は紀元前76年、共和制ローマ時代。見世物としての殺し合いをする奴隷「剣闘士」のスパルタカス(カーク・ダグラス)は仲間とともに反乱を起こし、ローマの郊外カプア地区の剣闘士訓練所を逃げ出す。彼らはベスビオ山の中腹に拠点を構え、軍隊を組織。近郊…

『ガス燈』

高名な声楽家の叔母が何者かに殺され、失意の中でポーラ(イングリッド・バーグマン)はイタリアへ留学する。それから10年、グレゴリー(シャルル・ボワティエ)と出会い、結婚したポーラは、ロンドンのソーントン街へ帰ってきた。二人の召使を雇い、幸福そ…

『駅馬車』

1939年公開、ジョン・ウエインの出世作となった西部劇の名作。とても有名な作品なのでTV等できっと目にしているのだろうが、全編通して観たのはこれが初めて。 アリゾナのトント発ローズバーグ行きの駅馬車。駅馬車とはその名の通り、決まった駅で客を乗せ…

『未来世紀ブラジル』

モンティ・パイソンのテリー・ギリアム監督作品、1985年公開。冒頭、CRTディスプレイの表示で8:49P.M. SOMEWHERE IN THE 20th CENTURYという前置きから始まる。画面はカラフルなダクトのCMへと変わり、そして爆発。国民を高度に管理する政府とテロリストとが…

『現金に体を張れ』

1956年、28歳のスタンリー・キューブリック監督がハリウッドで初めて撮った出世作。原題は”The Killing”。刑務所から出たばかりのジョニー、病気の妻を持つバーテンダーのマイク、借金で首が回らない警官のランディー、美人の悪妻に翻弄される馬券売り場係の…

『レイジング・ブル』

元世界ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタの半生を描く。監督はマーティン・スコセッシ、主演のロバート・デ・ニーロが、現役時と引退後とのラモッタを演じ分けるため体重を27kg調節したのは有名なエピソードだ。 ジェイク・ラモッタはイタリア系のボ…