ちょっとぜいたくラーメン


 大阪船場、某有名店の人気ラーメン・・・ではない。これは東洋水産マルちゃんの『麺づくり鶏ガラ醤油』。近所のスーパーで138円、ノンフライのカップ麺だ。単身赴任の食卓、カップ麺のお世話になることもままある。そんな時、出来上がりをラーメンのどんぶりに移し替えるだけでちょっとしたぜいたくを味わえる。きざみネギを加え、胡椒を一ふりすれば出前をとったような気分だ。味は変えようがないが、料理は口と鼻と目とで味わうもの。3つの内の一つである目を欺くことで、上手くいけば33%のグレードアップが可能!?ちょっと言い過ぎか。

 いくつか試した結果を報告すると、写真の『麺づくり』以外では日清の『麺職人』が同様に美味しそうに仕上がった。マルタイの『長崎ちゃんぽん』は具沢山でかなりイイ感じ。カップうどんの日清『きつねどん兵衛』は微妙なところで、同じく日清の『カップヌードル』シリーズは麺が独特すぎて目を欺くことができなかった。あと、『チキンラーメンどんぶり』だけは移し替える気にはなれない(笑)。

 1971年に誕生した世界初のカップ麺『カップヌードル』。その斬新性はカップが容器・調理器具・食器の3つを兼ね備えていることだったという。ならばカップ麺をどんぶりに移し替えることは、3つの内の大切な一つをないがしろにするこになる。本末転倒だ。さらに食後のどんぶりは洗わなければならないため、不要な水を使い手間が発生する。エコじゃないし面倒だ。しかしぜいたくってのはそもそもそういうモノだとも思う。

 これは意見の分かれるところだと思うが、お店で買ってきたお惣菜やたこ焼き、お好み焼きなどを、パッケージのまま食卓に出すか、お皿に移し替えて出すか。主婦100人にアンケートをとったらどういう結果になるのだろう、興味深い。両方にそれぞれの言い分があるとは思うが、カップラーメンをどんぶりに移し替える主婦はいないだろうな。そんな事をするのは酔狂な単身赴任のおっさんくらいだろう。