七味唐辛子


 七味唐辛子が好きだ。七つの味は唐辛子、胡麻、陳皮(ミカンの皮)、山椒、ケシの実、麻の実、青海苔。シソや生姜が使われることもある。パッとふりかけると、独特の香りが漂い食欲が増す。牛丼には絶対必要だし、居酒屋のエイひれにはマヨネーズ+醤油+七味。でもやはり、一番はうどんかな。特に関西風の透き通ったツユに浮ぶ唐辛子の赤と青海苔の緑の美しさはたまらない。

 唐辛子には七味と一味があるのだけれど、この二つは全くの別物だ。一味は唐辛子の辛さのみだが、七味は辛さよりも香りを楽しむ和風ミックススパイス。特にこだわりの銘柄があるわけではないが、市販の普通の七味唐辛子に山椒と青海苔とケシの実を増量した特製七味唐辛子を愛用している。香りが際立ち、あまり辛くない。普通に考えればプロがあれこれ試行錯誤した末に決まった調合にかなうわけがないのだが、ハンドメイドの楽しさで、コレこそ日本一の七味唐辛子!という気になってしまう。昔の七味唐辛子売りはお客の好みに合わせブレンドしたそうだから、あながち間違ってもいないのだろう。こんな事を書いていたら、暖かいうどんを食べたくなってしまった、七味唐辛子を少し多めにかけて・・・。