『天使と悪魔』

 2009年公開の映画『天使と悪魔』を観た。原作はダン・ブラウンの小説。大ヒットした映画『ダ・ヴィンチ・コード』に続く映画化だが、原作が書かれたのは『天使と悪魔』のほうが先。ヴァチカンを舞台に図像学ロバート・ラングドンが活躍する。

 ヴァチカンでは次期ローマ教皇を選出するコンクラーベが開かれようとしていた。しかし4人の有力な教皇候補者がそろって行方不明になり、システィーナ礼拝堂でのコンクラーベは混迷する。一方かつて教会に弾圧された科学者の秘密結社、”イルミナティ”から犯行声明が出され、4人を1時間おきに殺害し、最後にはスイスのセルン研究所から盗み出した神の素粒子反物質」によりヴァチカンを丸ごと吹き飛ばすというのだ・・・。

 原作を読んだのは半年前。本にすると上・中・下の3冊なのだけれど、24時間のお話。読んでいても非常にスピード感があり息をつく暇がなかった。そんな濃―い内容をよく2時間18分の映画にまとめたなぁと感心した。端折りすぎの感も否めないけれど、美しいヴァチカンの街を背景に、原作のスピード感は映像化で迫力を増し、「反物質」というヨクワカラナイ物も映像化されてリアルになった。まぁ、良しとしようか。