札幌すすきの、ひぐまラーメン


 先週末、会社の旅行で訪れた北海道。洞爺湖の自然と極上ホテルを堪能した後、土曜の夕方には札幌に到着した。この日の宿は中島公園すぐ隣の札幌パークホテル。日柄が良いのか、結婚披露宴のお客さんで華やいだ雰囲気だ。チェックインの後、地下鉄南北線で大通駅まで移動し、夕闇迫る中を大通公園テレビ塔や時計台を見て回る。この大通公園、地元名古屋の久屋大通公園とそっくりで驚いた。どちらも街のど真ん中にあって、両側にはビルが立ち並ぶ。緑のある細長い公園で端にテレビ塔があるのも同じだ。違うのは札幌の大通公園が東西に伸びているのに対し、名古屋の久屋大通公園は南北。本当にそっくりなので方向感覚がおかしくなった。洞爺湖のトレッキングでガイドをしてくれたF氏オススメの寿司屋でおいしい魚をタップリいただいたあと、締めのラーメンを食べるべくラーメン横丁へ向かった。

 20年ぶりに訪れたラーメン横丁、週末ということもあって結構な賑わいだ。どの店も美味しそうで、目移りしてしまう。同行した同僚の「一番並んでいる店に入ろう」という提案を採用し、並んでみたのは「ひぐま」というお店。日ごろは並んで何かを食べるということは極力避けているのだけれど、旅の思い出にと並んでみる。

 30分ほど待って入った店内はカウンター席のみ9席(多分)。並んでいる間、オーソドックスな「味噌ラーメン」にするか、さっき帰っていったお客さんが「最高!」と言っていた「こく味噌ラーメン」にするかで悩んでいたのだが、やっぱり味噌ラーメンにはバターだ!と思いなおして「味噌バターコーンラーメンとビール!」と叫ぶ。

 待つことしばし、カウンター越しに差し出された味噌バターコーンラーメンを受け取ると心は踊り気もそぞろ。とろりとしたスープを一口すすると、甘みのある優しい味噌の香りと味が冷えた体に染み渡る。半分溶けたバターを全体に回してもう一口。今度はバターの香りと塩味で味噌の味がいっそう引き立つ。麺は少し太めの縮れ麺。シコシコ歯ごたえツルツル喉越し、スープとの相性も抜群だ。レンゲで山盛りコーンをほおばると気分はデッカイドー!!そしてここらでビールをグビグビグビグビ・・・。元来ビール党の自分なのだが、前夜はフレンチでワインオンリーだった。さらにグビグビ・・・幸せの夜。

 スープまで残さず完食し、次の人に席をゆずる。ほろ酔い加減で心地よい夜風にあたりながらホテルまでの道のりをゆっくりと歩いた。これが雪降る真冬だったなら、不慣れな旅人は滑って転んで痛い目に遭うのだろう。二泊三日、実りの秋の北海道は優しかった。いつの日かまた訪れたいなぁ。

ひぐま 横丁本店

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