秋の富士

 日帰り出張で富士宮市に行って来た。新大阪から新幹線のぞみ号とこだま号とを乗り継ぎ新富士までおよそ2時間半の道のりだ。富士宮への出張の際はどうしても天気が気になる。あくまでも出張、旅行ではないのだが、どうせなら富士山の雄姿を拝みたいと思ってしまうのは人情ってもの。今日はかなりハードな交渉が待っていたのだが、静岡県地方の天気予報は晴、心の隅でちょっぴり期待してしまう。

 霊峰富士は期待通り、いや、期待を上回る姿で迎えてくれた。11月末としては雪が多いらしく、白い雪が絵に描いたように美しい。ちなみに写真の富士山山頂右側がぼんやりしているのは雪。山頂付近は物凄い風が吹いていて、雪が吹き飛ばされているのだそうだ。

 訪問先の方の話によると、静岡は富士山という観光資源を十分に生かしきれておらず、この点において山梨に負けているのだそうだ。駿河湾の海の幸、近年流行りの富士宮やきそばともからめ、国内外からの旅行者にもっともっとアピールできるはずだとおっしゃる。富士山のあちらとこちら、ライバル意識もあるのだろうが、地元としては切実な問題。行政に対しても歯がゆい思いをしていることがひしひしと伝わってきた。