電子辞書とウォークマン

 高校3年生の息子が電子辞書を買って欲しいという。電気屋の店頭の一角を占める、液晶画面と小さなキーボードのついたアレだ。何でもクラスで紙の辞書を使っているのは3人だけだというからすごい普及率だ。受験勉強の友に一丁買ってやるかと重い腰を上げた・・・。売り場にはカシオにシャープ、キャノンの商品が並んでいる。さすがデジカメよりは数が少ないが、デジカメコーナーの四分の一ほどのスペースが電子辞書にあてがわれている。自分の意識の中では電卓に+αの機能がついたモノ、くらいに思っていたのだが、考えを改めなければなるまい。値段を見てさらに考えを改めなければならないことが分かった・・・。

 いくつかの商品を見比べてみる。英和・和英・英英辞典に国語辞典、古語辞典に漢和辞典。受験生用に数学公式集や英単語帳、歴史や地理の辞典も入っている・・・・。いやはやどのメーカーも物凄い数のコンテンツを競っている。たくさん対沢山で比較にならない。そもそも、この中に入っている内容全て読むとしたら一体何年かかることか。内容を絞り込んで安くしてくれ!と言いたくもなる。結局購入したのはカシオのエクスワードXD-A4800というマシン、29,800円也。

 しかし実のところ、こういうマシンが大好きだ。溢れ出んばかりの情報、自分では決して発見し得ない人類の英知の数々が手のひらに乗っていると考えるとゾクゾクする。許されるなら日がな一日電子辞書とにらめっこして過ごしてみたい。一週間は無理でも、4−5日なら間違いなく過ごせる自信がある。日常の中でも「コレって何だっけ?」と疑問が頭をよぎることは多い。そんな時、正解が必ずココにあるというのは何と心強いことだろう。インターネットの検索にはかなわないが、「チョットど忘れ」なんて時、パソコンが立ち上る頃には何を忘れていたのかさえ忘れてしまう。スイッチonからわずか数秒で調べることができる速さは強力だ。


 これと同じ喜びを与えてくれるのがデジタル・オーディオ・プレーヤー。SONYウォークマン、20GBハードディスクのタイプを2台使っている。一つはバロックとクラシック、一つはポップス用だ。この二台をカバンに忍ばせておけば、所有するほぼ全てのCDの曲をいつでも聴く事ができる。こんな幸せな事、他にはめったにない。最初の1台を購入したのが2004年の秋。かれこれ5年以上。今では手ばなせない存在になってしまった。