焼き芋


 12月に入るとお歳暮が事務所に届く。そんな中、石川県の取引先から薩摩芋が届いた。大崎さつまいもという銘柄、石川県かほく市の名産らしい。事務所のメンバーで分け合い持って帰ったのは良いが、さて、どうやって食べようか?事務所の女の子に聞くと土鍋で焼き芋ができるとの事。土鍋ならあるのでやってみた。

 教えてもらった焼き方は簡単。アルミホイルで包んで土鍋に入れ、焦げないように途中で何度か向きを変えながら弱火で焼くだけ。小ぶりで細身な大崎さつまいもは20分ほどで焼きあがった。こんがり焼けたさつまいもはあっつあつのホックホク。生憎バターが無かったので、軽く塩をふってみたら、さつまいもの甘さが引き立って美味しさ倍増。こりゃいける。

 実はこの焼き方で焼く前、炊飯器での調理にチャレンジしていた。炊飯器に少量の水と洗ったさつまいもを入れて普通にスイッチをいれるだけ、という簡単調理法だったのだけれど、どうも水っぽくて美味しくなかった。水が多すぎたのかもしれないが、土鍋焼き芋と比べると雲泥の差がある。やはり焼いてこそ焼き芋なのだろう。しかし、土鍋を空焼きして大丈夫なのかと心配になりインターネットで検索してみたら、ひび割れすることもあるよう。細身の芋限定と思った方がよいかもしれない。どうかご注意下さい。

 10年ほど前、子供たちが保育園に通っていた頃のこと。公園や川原で落ち葉を大量に拾って帰り、焼き芋を焼いたことがあった。焚き火の火が収まり、おき火になった状態で灰の中にアルミホイルに包んださつま芋を入れた。1時間以上かかったけれど、こんがりホクホクの焼き芋が焼きあがった。あの焼き芋は美味しかったなぁ。キャンプで使うダッチオーブンを使って焼いたこともあったっけ。北風吹く中食べた焼き芋は最高の思い出。そんな昔を思いながら、土鍋の焼き芋を美味しくいただいた。石川県の取引先と焼き方を教えてくれた彼女に感謝!