『Debut』


 ジャズシンガー土岐麻子のアルバム『Debut』を聴いた。Cymbalsというグループからソロになり、スタンダードナンバーばかりのCD2枚を録音した後、2005年に出した初のオリジナルアルバム。

 先に発表した『STANDARDS on the sofa』を聴いた時にも思ったが、ジャズボーカルっぽくないところが新鮮だ。ビブラートを押さえたまっすぐな声は優しくて少しだけハスキー。節回しが可愛らしくアイドルっぽかったりもするのだが、どっこい本格ジャズの香りもする実力派。シンプルな編成のバックがボーカルを引き立てる。大半の曲の作詞を土岐麻子自ら手がけ、作曲も1つ。極上のポップス全9曲、どれも捨てがたいが、1曲目「ロマンチック」とアルバムの最後を飾る「It’s a Short Life」がお気に入り。


Debut
アーティスト: 土岐麻子, いしわたり淳治, リン・ホブデイ, クリヤ・マコト, 大石学
メーカー/出版社: AMC受託その他メーカー
発売日: 2005/09/07
ジャンル: ポピュラー音楽